●「詳しい社会福祉法人会計の基礎と実践

-予算の立て方から決算まで-」(田中育雄・吉野縫子共著 ¥2000+税)


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社会福祉施設における予算・決算処理の実務


施設・法人の経営や資産の有効活用を視野に入れた予算書・決算書の読み方


 ●「社会福祉法人新会計基準― 新会計基準の要点と移行の実務」(田中育雄・吉野縫子共著 \1000+税)
 ●「社会福祉法人新会計基準 ― 就労支援施設での方法と実践」(田中育雄・吉野縫子共著 \1600+税)

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<著者紹介>

田中育雄 (たなかいくお)

税理士。1944年東京生まれ。早稲田大学第一文学露文専修中退

1975年税理士試験合格。1976年税理士登録(名古屋税理士会所属)

同年 田中会計事務所開設

現在、名古屋税理士会監事、総合福祉研究会副会長、愛知県福祉サービス第三者評価基準等委員会委員、愛知県社協福祉施設経営指導事業専門指導員、ITCA認定ITコーディネーター

    

吉野縫子 (よしのぬいこ)

税理士。1974年愛知県生まれ。名古屋大学法学部卒業

2000年税理士試験合格(所得税・法人税・相続税・簿記論・財務諸表論)

2001年税理士登録(名古屋税理士会所属)

1997年より田中会計事務所勤務

 

 

いま、わが国の社会福祉事業は、近年における大きな制度改革の過渡期を経て、定着に向けた努力が行われている時期にあるといえます。
平成12年度には介護保険制度が創設されましたが、施行後4年たったいま、制度自体の見直しが行われようとしています。
また平成15年度には障害者福祉を中心とした支援費制度が施行され、新しい制度がスタートしました。

このように社会福祉制度全体が「利用者主権」「直接契約」「経営」などをキーワードとして変化を遂げていく中で、社会福祉事業の経営主体の中心的存在である社会福祉法人における会計制度も大きな変貌を遂げています。
介護保険制度の施行と時を同じくして平成12年4月には「社会福祉法人会計基準」が制定、施行され、同時に介護保険事業者においては「指定介護老人福祉施設等会計処理等取扱指導指針」が示されました。
また、平成13年4月には「授産施設会計基準」も通知され、社会福祉法人の経営する社会福祉事業については様々な会計処理方法が示されています。

社会福祉法人の会計制度を考えるときのもう1つの視点として情報公開があげられます。
その最も大きなものが「第三者評価制度」であり、また、もっと会計制度に専門的なものとして「外部監査制度」があります。
これらはそのすべてが、利用者がよりよい福祉サービスを自らの責任において選択するための指標とすることを目的としたものであり、そのためには正しい情報が開示されなければなりません。
それは会計処理についても同じことです。

このような状況下において社会福祉法人会計基準をはじめとする各基準が制定された原動力の1つとなったのです。
ところが、社会福祉法人会計基準はそれまでの経理規定準則による処理とは異なり、極めて高い専門性が求められるようになったことで、社会福祉施設の現場では正しい処理が行われているとはいえない状況が往々にして見られるようになりました。

本書では、社会福祉法人会計基準等を適用される社会福祉施設の現場の方々のため、その決算の仕方を中心にまとめました。
また、決算時に留意すべき資金使途制限通知についても解説しています。

 

総合福祉研究会 編
※田中育雄が共同執筆しています
(発行: 清文社)

授産施設は、平成13年3月29日の社援発題555号通知により、原則として平成13年4月1日より「授産施設会計基準」(以下授産基準という)の適用が義務付けられましたが、授産施設は「措置費支弁対象施設」であることから、これまで経過措置により「当分の間の従前の取り扱い」によることが出来ることとされていました。

しかし社会福祉基礎構造改革の一環として、障害者福祉についても制度の見直しがされ、平成15年より、身体障害者授産施設等は従来の「措置制度」から新たな利用の仕組みである『支援費制度』に移行することになりました。
制度の転換に伴い、指定事業者の諸手続きや利用者の支給申請手続き、新制度に転換した場合の収入見積もり等、実務に頭を悩ませておられることと推察します。
さらに時を同じくして、『授産施設会計基準』への移行が義務付けられ、経営、経理に携わる担当者の方々は、会計上の慣れない実務を同時にやりきらねばならないという辛い立場に立たされました。
授産基準は、「社会福祉法人会計基準」とは別に、授産事業活動についての会計処理の特殊性に対応するために定められたものです。
この趣旨から、授産基準第4条(会計単位及び経理区分)では、社会福祉法人に対して授産施設を他の会社福祉事業から分離し、独立した会計単位を設けることを求めています。

一方で、措置施設における社会福祉法人会計基準の適用について定めた社援施第9号通知では、措置施設に対して栃建物等の基本財産及びその施設整備にかかる借入金、基本金や国庫補助金等特別積立金等の純資産科目は施設経理区分に計上せず、本部経理区分への計上を義務付けています。
この規定のために、授産施設と他の社会福祉事業を併せて経営する複合施設法人においては、本部経理区分が社会福祉一般会計と授産会計の2箇所に設置されるという問題を生み出しております。

新制度の移行に伴うこの二重の苦しみに対し、本書が担当者の方々の実務上で少しでもお役に立てれば幸いと思っております。